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センター(研究拠点)紹介

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水素ガス治療開発センター
The center for molecular hydrogen medicine

センター長:佐野 元昭(医学部 准教授)
活動拠点キャンパス:信濃町

センター概要

エネルギー源としての水素の利用が、Economy、Energy、Environment、いわゆる3Eのトリレンマを解決する鍵として脚光を浴びている。私たちは、水素が、救命救急医療現場の様々な局面において治療効果を発揮する可能性を示し、水素医療の具現化に向けた先導的・戦略的研究拠点としての役割を果たしてきた。今後、領域を越えた学学連携を強化し、さらに医療としての出口を見据えた産学連携を基に、非臨床・臨床一体型の研究を推進し、水素ガス、水素医療機器の薬事承認をめざすために水素ガス治療開発センターを設立した。

キーワード・主な研究テーマ

水素医療、非臨床・臨床一体型の研究、獣医大学との学学連携

2017年度 事業計画

■昨年度より継続する活動内容について、継続する背景・根拠と目標                                                       
 我々は、水素ガス吸入がラット心肺停止蘇生後の脳蘇生において低体温療法の代替療法(もしくは併用療法)として有効であることを証明した (Hayashida K., Circulation, 2014)。2014年、慶應義塾大学病院で、5名の心肺停止蘇生後患者に人工呼吸器を介して水素ガス吸入を行い、安全性を実証した (UMIN000012381)。多施設共同無作為化比較臨床試験を計画した。慶應大学の倫理委員会での承認を得て、全国の臨床試験に参加予定施設と2016年2月12日キックオフミーティング(於ホテルパールシティー神戸)を行った。2月末には、慶應実働メンバー(救急科:鈴木、林田、多村、勝俣、渋沢、吉澤、大貫、佐々木(個人情報管理者=割付担当)、循環器内科:佐野(病棟班)、前川(カテ班)、麻酔科:鈴木武志、神経内科:未定(2名)、看護部:岡本(GICU)、林(外来)、渡邉(救急外来)
医用工学センター:平林、冨永、独立データモニタリング委員会:藤島(委員長)、堀口、正岡、学術研究支援課:田中、研究連携推進本部:木村(知財)で院内キックオフ会議を開催した。準備が整い次第、患者の登録を開始予定。

■2017年度の新規活動目標と内容、実施の背景
 心肺停止後の脳蘇生において、水素ガス吸入が低体温療法の代替療法(もしくは併用療法)として有効であることを動物実験(ラット)で証明し、医療用ガス・医療機器会社の大陽日酸株式会社と共同研究契約を締結し、医療用水素混合ガス供給装置を開発(特許登録)、2014年慶應義塾大学病院で5名の心肺停止蘇生後患者に人工呼吸器を介した水素ガス吸入療法を施行して安全性を実証しました。水素ガス吸入によって心肺停止蘇生後症候群の患者の脳神経学的予後改善効果が認められるか否かを検証する多施設共同無作為化比較臨床試験を慶應義塾大学臨床研究推進センターからの全面的な支援を受けて先進医療Bに申請、2016年9月15日厚生労働省の技術審査部会、11月7日の先進医療会議で承認されました。
 目標症例数は360例(水素吸入群180例,対照群180例)、東京都済生会中央病院、済生会横浜市東部病院、川崎市立川崎病院、順天堂大学附属静岡病院、京都医療センター、香川大学医学部附属病院、山口県立総合医療センター、山口大学医学部附属病院、徳山中央病院熊本大学医学部附属病院、熊本大学医学部附属病院の10施設の参加が確定しており、協力施設は今後も増加することが見込まれております。(HYBRIDⅡ TRIAL 院外心停止後患者に対する水素ガス吸入療法の有効性の検討)
 心肺停止後の脳蘇生以外にも、出血性ショック、造影剤腎症、高血圧に対する治療効果を動物実験で検証し、水素に関する特許を獲得、申請しております。

(1)先導としての医療機器開発
 産学官連携による水素発生装置、水素混合ガス供給装置などの医療機器開発を行なう。特に総合大学としての慶應の強みを強化し、理工学部、環境情報学部等と連携協力する。
(2)先導的前臨床研究
 科学としての実験動物に終始せず、臨床開発を明確な出口として前臨床を行なう。
 マイクロサージェリー技術を導入した再現性の高い精密な疾患モデル動物の作製を行ない、動物の管理、水素ガス吸入の薬効・薬理の評価を一連のシステムとして行なう。そのために日本獣医生命科学大学との間で学学連携基盤コンソーシアムに基づく、連携実験室を活用し、組織的な実験動物の管理・運営を行なう。水素の薬効に関する新規分子機序、水素ガスの新しい用途特許の獲得をめざす。
 研究者間での情報交換、新たな研究者のリクルートメントと支援。
(3)臨床研究
 院外心停止蘇生後患者に対する水素吸入療法の有効性の検討する多施設共同無作為化比較試験を進める。学会との連携を強化し、本研究を企業治験へと発展させ、水素ガスが医療用ガスとして薬事承認を受けるための道筋を明らかにしていきたい。

2016年度 事業報告

■当該年度事業計画に対する実施内容、および研究成果と達成度                                           
 臨床面では、心停止蘇生後患者に対する水素吸入療法が先進医療技術として認定された(平成28年11月)。これを受けて、院外心停止蘇生後患者に対する水素吸入療法の有効性の検討する多施設共同無作為化比較試験を開始した。
基礎研究では、水素ガスが5/6腎摘モデルラットの高血圧に対して降圧効果があることを確認。さらに、ラット出血性ショックに対して水素ガス吸入に延命効果があることを確認した(太陽日酸との共同で治財申請)。

■公刊論文数(件数と主たる公刊誌名)、学会発表件数(国内・国際)、イベントなど社会貢献の実績(年月日、場所)
論文
Tamura T, Hayashida K, Sano M, et al. Feasibility and Safety of Hydrogen Gas Inhalation for Post-Cardiac Arrest Syndrome- First-in-Human Pilot Study. Circ J 2016;80(8):1870-3.

学会発表(国際2件、国内3件)
1) Tamura T, et al. American Heart Association, Scientific Sessions 2016, November 12, 2016, New Orleans, LA. First-in-human pilot study of hydrogen gas inhalation for treatment of post-cardiac arrest syndrome. (Poster presentation)
2) Matsuoka T, et al. American Heart Association, Scientific Sessions 2016, November 12, 2016, New Orleans, LA. Hydrogen Gas Inhalation Improves Survival in Rats with Lethal Hemorrhagic Shock Resuscitated with Saline. (Oral presentation)
3) 多村知剛,  林田 敬,  鈴木 昌,  佐野元昭,  他.水素ガス吸入システムの考案と  院外心停止後患者への応用. 第44回日本救急医学会学術集会. 2016年11月17日, 東京(グランドプリンスホテル新高輪).
4) 多村知剛,  林田 敬,  鈴木 昌,  佐野元昭,  他.水素ガス吸入による院外心停止後患者の酸化ストレスと炎症性サイトカインの変化. 第44回日本集中治療医学会学術集会. 2017年3月10日, 札幌(ロイトン札幌).
5) Katsumata K, Sano F, Abe T et al. Hydrogen Gas Inhalation Reduced Adverse Left Ventricular Remodeling after the Percutaneous Coronary Intervention for ST-elevated Myocardial Infarction. 第81回日本循環器学会学術集会. 2017年3月17日, 金沢(石川県立音楽堂他).

イベント
鈴木 昌. 院外心肺停止後症候群に対する水素ガス吸入療法の有効性の検討.2017年2月6日新宿区救急医療検討会, 教育講演.

■センター活動を通じて特に成果を挙げた事柄  
                                                                                                                        
 2016年11月11日から開催された米国心臓協会の蘇生科学シンポジウムで多村知剛君と松岡義君の両名がYoung Investigator Awardを受賞した。
院外心停止後患者に対する水素ガス吸入療法は、厚生労働省の先進医療技術の認定を取得した。
さらに同水素ガス吸入療法を用いた医師主導臨床研究が、2016年11月に先進医療Bの承認を得て、2017年2月1日より世界初となる水素ガスの有効性の二重盲検試験が開始となった。
2017年3月17日から開催される日本循環器学会学術集会で勝俣良紀君が発表するST上昇型急性心筋梗塞に対する水素ガス吸入臨床試験の報告がLate breaking clinical trialsに採択された。

所員

所員(兼担)
佐野 元昭 医学部 内科学(循環器) 准教授
梶村 眞弓 医学部 医化学 教授
佐々木 淳一 医学部 救急医学 教授
鈴木 武志 医学部 麻酔学 専任講師
本間 康一郎 医学部 救急医学 専任講師(学部内)(有期・医学部)
前川 裕一郎 医学部 内科学(循環器) 専任講師
磯部 更紗 医学部 内科学(循環器) 助教(臨床実習)
勝俣 良紀 医学部 救急医学 助教(有期・医学部)
後藤 信一 医学部 内科学(循環器) 助教(臨床実習)
多村 知剛 医学部 救急医学 助教(臨床実習)
松岡 義 医学部 救急医学 助教(専修医)(治療)(有期・医学部)
大貫 周子 医学部 救急医学 研究員
小林 英司 医学部 ブリヂストン臓器再生医学寄附講座 特任教授(有期)(研究/教育)
遠藤 仁 医学部 内科学(循環器) 特任講師(第一三共心血管炎症学講座)
片岡 雅晴 医学部 内科学(循環器) 特任講師(アクテリオン先進肺高血圧治療学寄附講座) 
林田 敬 医学部 救急医学 特任助教(非常勤) 
野田 啓 理工学部 電子工学科 准教授

所員
鈴木 昌 先導研究センター 特任教授(非常勤)
袴田 陽二 先導研究センター 共同研究員

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